ウェーブ-スキャン 3 デュアル(wave-scan 3 dual)
ウェーブ-スキャン 3(wave-scan 3)
レーザー光を使用し、高光沢表面のプロファイルをスキャンします。さらに、高エネルギーの赤外LEDで光沢表面の同じストラクチャースペクトル(0.1mm-30mm)を測定します。ダルネスは最新鋭のCCDカメラで測定され、0.1mm以下のストラクチャーの表面写実性に関する情報が得られます。
ゆず肌・オレンジビールとは
表面のゆず肌・オレンジピール・レベリング高光沢表面で、表面のうねり・波打ちにより光は拡散反射し明暗領域の波長パターンとして観察出来、約0.1から30mmの波長範囲にあります。観察者は反射する光の成分の明るい領域を認識する事でゆず肌・オレンジピールが知覚化されます。
写像鮮明性(DOI)とは
写像や鮮明度を数値化するためにDOI(Distinctness of Image)値は利用されます。光輝、鋭さあるいは明瞭さのような用語で記述することもあります。DOIは、人間の目の分解能(0.3mm未満)に近い微細なストラクチャーの影響を受けます。
写像鮮明性DOI 良好 写像鮮明性DOI 不良
wave-scanの原理
ウェーブ-スキャンは視覚・目視に沿った計測をしています。 ウェーブ-スキャンは人の目のように、光学的にうねりの明/暗パターンを測定する為、本体内のレーザー(点光源)を被塗物へ角度60°で照射させ、反射光の量をセンサーにて読み取ります。反射光は決められた間隔でレーザー(点光源)で一点ずつ測定し、表面の光学的プロファイルを検出します。測定された光学プロファイルはフィルター関数変換を用いて0.1mmから30mmの5段階に分類し、短波長から長波長領域まで分割されます。また0.1mm以下のdu(ダルネス)は微細なうねりの為、挟角に拡散した反射光を読み取れる最新鋭CCDチップを用いて計測をしております。
測定数値は6段階で各波長域を表示
ウェーブスキャンは表面を点でスキャンニングをし、0.1mm以下のダルネス(du)+0.1mmから最大30mmまでの波を5分割で数値化をします。これにより人間の目視と相関する管理が可能になり、うねりの所在と対策を数字で得る事が出来るようになります。更に旧機種からのスケールSW(short wave)とLW(long wave)も表示が可能。
ストラクチャー | 波長域 |
---|---|
du | 0.1mm以下 |
Wa | 0.1・・・0.3mm |
Wb | 0.3・・・1.0mm |
Wc | 1.0・・・3.0mm |
Wd | 3.0・・・10.0mm |
We | 10.0・・・30.0mm |
SW | 0.3・・・1.2mm |
LW | 1.2・・・12mm |
オレンジピールとDOI の高〜中光沢塗装用のリファレンス
表面の外観は、さまざまな距離で知覚されてゆず肌のサイズと鮮明さによって変化します。wave-scan は、レーザー光源を使用して光沢度の高い表面の光学プロファイルをスキャンします。 光学プロファイルは、.1〜30 mm(Wa-We)の5つの波長範囲で分析されます。 さらに、反射画像に焦点を合わせてカメラ画像を撮影し、ストラクチャー < 0.1 mm(du)によって生じる表面の写像鮮明性を評価します。装置は、近距離(~30 cm)および遠距離(~2-3 m)での視覚的知覚をシミュレートします。 結果は、オレンジピールとDOIの顧客特有のスケールを計算するための基礎となる「ストラクチャースペクトラム」に出力されます
VW / Audiとの協力開発した高速フーリエ変換(FFT)を搭載
VW / Audi と協力して、高速フーリエ変換(FFT)を使用して光学プロファイルをフィルタリングし、支配的なうねりのサイズとその強度を決定する新しい方法が開発されました。視覚的研究では、観察者が主波長に基づいてサンプルを区別できることが明らかになりました。
主波長を定義するFFT 解析結果
更に多彩なオープンスケールを搭載
ウェーブスキャンのスケールは、ASTM E430のDOI(写像鮮明性)のほか、数値化が出来ていなかった時代のテストパネルをシュミレートしたRatingやTensionスケールなどをシュミレート。更に各顧客で使用されているスケールも収載しています。
スケール名称 | 詳細 |
---|---|
DOI | Dorigon(ASTME430) |
GM | |
BYK(Dorigonベースにアレンジ) | |
Rating | Orange Peel based on ACT panels |
B | Structuer Balance,Rating |
GM | GM-tension |
HONDA | P-Tension(旧規格),H-Tension(新規格) |
Ford | Luster,Sharpness,Orange Peel ,Combined |
Dimler Chrysler | Gloss DCA,Drigon DCA,Over All DCA |
BMW | N1 note 1m,N3 note 3m |
SUBARU | FGD |
ゆず肌・オレンジピールと問題事例と測定値
下地の違い(短波長(SW)側の影響)
水平面に塗装・コーティングされたクリヤー塗膜で、下地の粗さによる影響が確認できます。粗い下地ではクリヤー塗膜にも影響を受け短波長(SW)側の数値が変化します。
焼付け乾燥位置による違い(長波長(LW)側の影響)
塗装・コーティングされた水平・垂直面でもゆず肌・オレンジピールの発生に特徴があります。 水平面では液全体が硬化し塗膜化しますが、垂直面では液の状態では下へタレの作用が発生する為、長波長(LW)が悪くなる方向です。その他、短波長やDOIには影響がないのがポイントです。
膜厚による違い(長波長(LW)側の影響)
クリアコートで、膜厚の違いでもゆず肌・オレンジピールの発生が異なります。膜厚が薄いと長波長(LW)側の数値が悪くなり、膜厚を厚くする程、数値が低下し改善します。 このようにWaからWeまでの数値の結果をもとに改善点を見出し、対処が可能になります。
次世代のwave-scan
新しいWave-Scan 3 世代は、超大型カラータッチディスプレイに対応するための新しいデザインとなっています。操作は、スマートフォンで慣れているのと同じくらい直感的です。 最速のチップは、複雑なうねりスケールをすぐに計算し、測定時間を短縮し、同時に多くのことを実行できます。バッテリーの寿命が長いため、使用時間が最適化されるため、ラインまたは屋外環境で多くの車を測定できます
高輝度カラータッチディスプレイ
静電容量ディスプレイ技術は、最先端の触覚タッチを提供します。 スワイプ機能を含む迅速で簡単な操作
– 余計な圧力やタッチペンの必要はありません。
– 画面は自動的に回転します。常に正しい位置で読み取りを行えます。
– 新しいデザインは、直感的なメニューナビゲーションのためのカラフルなアイコンを備えた非常に大きく読みやすい
ディスプレイを可能にします:
– クイックチェック:保存無しの簡易測定
– 測定:スケールまたはsmart-chart で定義されたスケールと統計のスタンダードを使用します。合/否の表示も含まれます。
– オーガナイザー:自動車の品質管理等の定められた測定手順を装置に記憶させ、実行します。
– データビュー:保存されたデータの閲覧
– コンフィグ:装置の基本設定
– 合否判定用をカラーで表示できます。許容差はsmartchartを使用してスタンダード管理で定義されます。
■データ管理ソフトウェア「smart-chart」を標準でバンドル
オプション料金無しで専用ソフトウェア「smart-chart」を付属いたします。測定器に保存したデータやオンライン測定したデータをシームレスにPCへ転送を行い結果を表示。一覧表やグラフ・テストレポートとして出力が可能。またMicrosoft® Excel® 用と連携し、データを.xlsとして出力出来ます。 ※1 ライセンスは2アカウント付属。
本体で計測されたデータは、ドッキングステーション経由でPCへ転送が可能です。転送されたデータは、一覧の表示の他モットリング別やモットルチャートなど直感的に分かりやすい表示になっています。
測定データやオーガナイズデータは、簡単にグラフで比較が可能です。サンプル単位・部位単位など比較したいサンプルごとに並べ、折れ線グラフにて軸のずれを見る事でいつ・どの部位でどの程度変化したか?を瞬間的に判別が可能になります。特に日々の安定性を管理するのに最適なグラフです。
smart-chartでは、測定手順や順番を予めプログラムしオーガナイズする事が可能です。これにより、どのデータがどの部位で計測したか?をその都度登録し直す必要がななくなり、作業の効率化が図れます。また、スタンダード設定後しきい値を登録する事で合否判定機能も備わっています。
smart-chartに保存されたデータは、MIcrosoft® Excel®へ表形式で出力が出来ます。また、グラフィカルなグラフやデータは、レポートとしてPDFファイルへ出力が出来ます。
基本情報
- レーザー光線を用いて光沢面の光学プロファイルをスキャンします
- 波長(0.1-30mm)を測定します
- CCDカメラを用いて0.1mmのストラクチャーの表面写実性に関する情報が得られます
- 片手での操作が可能
- 平面および曲率半径>500mmでの使用が可能
- PCへはUSBポートで接続します
- ソフトウェアスマートラボ同梱
サンプル認識のための統合ファイル - 充電式バッテリーで稼働
ドキングステーション使用により自動的にバッテリーパックを充電します
また単三アルカリ電池や再充電可能な電池でも稼働します
製品仕様
Cat. No. | 7400 | 7403 |
---|---|---|
製品名 | wave-scan 3 dual | wave-scan 3 |
光沢範囲 | 高光沢・中光沢 | 高光沢 |
duレンジ | du < 65、リニアレンジ | du < 40、リニアレンジ |
du | < 0.1 mm | |
Wa | 0.1 to 0.3 mm | |
Wb | 0.3 to 1 mm | |
Wc | 1 to 3 mm | |
Wd | 3 to 10 mm | |
We | 10 to 30 mm | |
繰り返し性 | du < 40: 4% or > 0.4; du > 40: 6% or > 0.6 | 4% or > 0.4 |
再現性 | du < 40: 6% or > 0.6; du > 40: 8% or > 0.8 | 6% or > 0.6 |
測定可能曲率 | radius > 50 cm | |
最小サンプルサイズ | 35 mm x 150 mm | |
スキャン長 | 5 / 10 / 20 cm | |
分解能 | 375 points/cm | |
測定メモリー | 10,000 測定、 1000 テストシリーズ | |
インターフェイス | USBポート, WiFi (オプション) | |
カラーディスプレイ | 2.8″インチカラータッチディスプレイ | |
言語 | 日本語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語 | |
光源 | レーザーダイオード、LED 及び IR-SLED | |
レーザー強度 | < 1 mW (レーザークラス2) | |
寸法 | 150 x 110 x 70 mm (5.9 x 4.3 x 2.7 in) | |
重量 | 700 g (1.55 lb) | |
電源 | 充電式Li-Ionバッテリーパック、1回充電で約1000回測定可能 | |
許容測定範囲:操作 | +10 – 40°C (+50 – 104°F) | |
許容測定範囲:保管 | 0 – 60°C (+32 – 140°F) | |
相対湿度 | 35℃(95°F) にて85% 以下、結露無し | |
製品構成 | 装置 チェック用タイル (7404) USBケーブル付きドッキングステーション (7401) smart-process ソフトウェア 2ライセンス付 (4831) リチウムイオンバッテリーパック 2個 (7402) PC接続用 USBケーブル 校正証明書 取扱説明書 キャリングケース |
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ソフトウェア稼動条件 | オペレーティングシステム:Windows® 10 v.1607 Microsoft® .NET Framework 4.72 ハードウェア: i3, 2.5 GHz; i7 推奨又は同等品 メモリ: 4-8 GB RAM, 16 GB 推奨 ハードディスク容量: 4 GB モニター解像度:1280 x 1024 ピクセル以上 インターフェイス:フリーUSB-ポート |
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